【学生】浅野凌輔さん・髙橋侑大さんが IPA による「2025 年度 未踏 IT 人材発掘・育成事業」に採択されました

本学部の学生である浅野凌輔さん・髙橋侑大さんと電気通信大学の鮎澤颯人さんの提案プロジェクト「OS と Web ブラウザを統合したローカル LLM 支援型オペレーティングプラットフォームの開発」が、2025 年度の「未踏 IT 人材発掘・育成事業」に採択されました。

この事業は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が毎年、25 歳以下の優秀な若手 IT 人材を発掘・育成するために実施している制度です。2025 年度は 227 件の応募があり、採択されたのは 21 件でした。

浅野さん・髙橋さんらが提案したのは「Floorp OS(フロープオーエス)」というソフトウェアの開発です。これは、普段使っているウェブブラウザと、パソコンやスマートフォンの基本システム(OS)を一つにまとめ、AI の力を利用して、様々な作業を統合・自動化するシステムです。

浅野さんは 4 年前から「Floorp」(フロープ)というウェブブラウザを開発・公開しています。Floorp は Firefox をベースに開発されているオープンソースのウェブブラウザで世界中で利用されています。今回のプロジェクトは、この Floorp をさらに発展させるものです。

現状のコンピュータ環境において、ウェブとアプリケーションの操作は分断されており、それぞれの操作を行うためにはそれぞれのソフトウェアを使い分ける必要があります。また、AI は大手企業のサーバーに依存していることにも安全上のリスクがあるという2つの問題に対して注目しています。Floorp OS が実現された場合、ウェブブラウザーに対する指示のみで、ウェブとアプリケーションの操作を完結させることができるようになり、ユーザーのコンピューター上のみで AI を処理することにより、安全に AI を利用することができるようになることが期待されます。

– 浅野凌輔さんのコメント
採択をされたとはいえ、ここからが本番でありスタートラインに立っただけでなのでこれに慢心せず自分の Floorp というプロダクトを完成させるために日々精進していきたいと考えています。また、採択までは様々な偉大な開発者の方々や先生方のアドバイスをいただきましたが、これからは自分たちでもそれらの方々のように、より優れたソフトウェアを作り上げていきたいと考えています。

– 髙橋侑大さんのコメント
我々のプロジェクトが採択されてとても光栄であると共に、今はスタートに過ぎないためより良いプロダクトを作成出来るように日々、努力を続けていきます。今回のプロジェクトではINIADのキーワードである「連携」がカギとなります。チームメンバーと協力してプロダクトを開発するとともに、自分自身の成長にも繋げたいと考えています。

今回採択されたプロジェクトは、浅野さんが長年開発してきた Floorp ブラウザの実績と、チームメンバーそれぞれの専門性を組み合わせた挑戦的な取り組みです。INIAD では実践的な IT 教育を重視しており、今回の採択は学生の技術力と創造性の高さを示すものとなりました。ウェブブラウザとオペレーティングシステムの統合という新しい領域での成果が期待されます。

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