INIAD

東京公共交通オープンデータチャレンジ

INIADのコンセプトである“連携”の実践の一つとして、INIAD cHUBは「公共交通オープンデータチャレンジ」を共催しています。公共交通によるスムーズな移動と快適な滞在を実現するアプリケーションソフトを募集するコンテストです。

オープンデータにより“連携”する

オープンデータは、コンピュータが読み出せるデジタルデータの形でデータを公開することをいいます。オープンデータは、単にそれにより社会の活性化や効率化を図れるだけでなく、多様な参加者による数多くのチャレンジを可能にするイノベーションを生む基盤となります。そして、オープンデータを使ったコンテストを開催しイノベーションを促進することは世界的な潮流になっています。

公共交通機関に目を向けると、海外では国や自治体が公共交通の管理を一手に担うのが一般的です。たとえばロンドンにおいては、世界屈指の大都市にもかかわらずバス・鉄道・地下鉄・貸自転車までもロンドン市交通局が管理しています。これはオープンデータ化には大きなメリットで、首長の決断でオープンデータ化を迅速に推し進めることができます。一方日本では、交通事業者は早くから民営化し、多くの会社が複雑に乗り入れることにより、首都圏の公共交通は、世界一複雑といわれています。

公共交通オープンデータ協議会

その交通機関を、訪日外国人や障碍者・高齢者も含め誰もがスムーズに乗りこなせるようにしたい。その実現のために設立されたのが、坂村健INIAD創設者が会長を務める非営利団体「公共交通オープンデータ協議会(略称:ODPT)」です。公共交通機関のオープンデータを核に先進的な次世代の公共交通機関の情報インフラ構築を行っています。

ODPTは2015年9月に首都圏の公共交通事業者とICT関連事業者など30団体でスタートし、その理念に賛同した全国の公共交通事業者や企業が続々と参画しています。2025年3月現在は151団体に支えられて活動しています。

2022年12月には公共交通データフォーマットの国際的な標準化に取り組んでいる非営利団体「MobilityData」と戦略的パートナーシップのMoUを締結しました。ODPTは国内の公共交通データのオープンな流通を一層推進するとともに、公共交通データのフォーマットについての国内の諸課題について、MobilityDataと連携しながら解決をはかっていく計画です。

「公共交通オープンデータチャレンジ」

ODPTが、多様な来訪者が訪れることが見込まれた東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、首都圏を拠点とする公共交通事業者などと連携して交通機関の情報をオープンデータ化し、それを提供して主催したのが「東京公共交通オープンデータチャレンジ」 です。

2017年から2021年までに計4回開催され、のべ3,800を超える開発者登録がありました。年々レベルが向上し、優れた技術が注ぎ込まれた独創性にあふれたアプリケーションが多数誕生しました。

2024年7月から2025年3月にかけてODPTと国土交通省の主催で「公共交通オープンデータチャレンジ2024 – powered by Project LINKS –」が開催され、国内外から約500件の応募がありました。

本チャレンジは、国土交通省が進めるオープンイノベーションのプロジェクト「Project LINKS」と連携し、多数の公共交通関連のデータや国土交通省のオープンデータを一般の開発者に公開し、それらを活用したアプリケーションを開発、応募していただく、賞金総額300万円のアプリケーションコンテストです。

INIAD cHUB、東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター、一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)が共催となるほか、交通データに関する世界的な非営利団体MobilityDataとも連携しました。

本チャレンジでは、東日本旅客鉄道株式会社、東京都交通局をはじめ25社局の鉄道事業者、71社局の路線バス事業者、226組織のコミュニティバス、23組織のフェリー事業者、5社の航空・空港関係事業者、2社のシェアサイクル事業者が協力し、日本の公共交通分野のオープンデータコンテストとしては、過去最大規模となりました。

2025年2月15日にINIADホールで開催された最終審査会・表彰式では、17組のファイナリストによるプレゼンテーションが行われ、厳正なる審査の結果、最優秀賞1作品、準最優秀賞2作品、優秀賞4作品、審査員特別賞4作品が選ばれたほか、特別賞が授与されました。

公共交通オープンデータセンター

公共交通オープンデータセンターは、公共交通事業者とデータ利用者を結ぶデータ連携プラットフォームとして2019年5月に本運用を開始し、鉄道、バス、航空、フェリー、自転車シェアリングなどの公共交通データを、一般の開発者やICT事業者(経路探索事業者等)にワンストップで提供しています。

2025年3月現在、106組織による233件のデータセットを提供しています。時刻表や運賃情報などの静的データに加え、運行情報や混雑状況などの動的データを提供している事業者も増えてきました。主要な乗換案内サービスを含むICT事業者によるデータの本格的利用も拡大しており、たとえば、Google マップ、Yahoo! MAP、Appleマップ、ジョルダン乗換案内、NAVITIME等によるリアルタイムデータの活用や、フェリー事業者の航路データのGoogle マップへの掲載が進んでいます。

本センターでは、「ODPT会員ポータル」とよばれる交通事業者向けのサービスを公開し、ODPTへの入会申請やODPTセンターへのデータ提供をワンストップで管理できるシステムを運用しています。また交通事業者がより品質の高い自社の交通データを負担少なく提供できるよう、GTFS-RT形式の動的データの管理機能、GTFS/GTFS-JP形式の静的データの形式を検証する品質チェック機能(バリデーション機能)などを提供しています。

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